2019年5月16日木曜日

日向夏の人工授粉

我家の庭に大きな日向夏の樹があります。


約30年ほど前のことです。私の母が九州へ旅行した時のお土産に、日向夏を持って来てくれました。息子がその種を植木鉢に植えたのです。猿蟹合戦の柿の種を想ったのでしょう。


それが芽を出し、団地のベランダに置いた鉢で育てていました。この家に引っ越した時、それを庭に定植したのです。


ぐんぐん大きくなりましたが、花が咲かないし、勿論実も生りません。実生は実を付けるのが難しいと言いますが、そのとおりです。


数年前から花はぽつぽつ咲くようになりましたが、一向に実を付けません。棘があるし、役立たずの樹なので、切り倒して別の樹を植えようと思ったりしましたが、息子の思い出の樹なので出来ませんでした。


ある日、散歩の途中に、日向夏らしき樹を見つけました。実を付けたまま、花も沢山付けています。実を食べないのですね。羨ましい限りです。



爪の垢でも煎じて飲みたいような気分です。そうだ!この花の花粉を受粉させれば、我が家の樹も実を付けるかもしれない。実を盗るのは泥棒ですが、花粉を頂くのは問題ないだろう。


散歩の途中に筆で花をくすぐり、先端に花粉を付けました。

帰ってから我が家の日向夏の花に筆を擦りつけました。上手く受粉してくれればいいのですが。一月もすれば人工授粉の結果も判るでしょう。

どうか実を付けてくれますように…。

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