家内の陶芸教室の友人が、九州の実家に帰省しておられます。お兄さんが一人で住んでおられたのですが、お年を召して施設に入居されることになり、手続きや家の整理のため帰っておられるのです。
お兄さんは山岳写真家で、投稿された雑誌やカレンダー等が残っているので 要りませんかという連絡が入りました。私達が山が好きでいろんな山に登ったことをご存じなのです。
是非頂きたいと申し出ると、先日小包で送られてきました。1970年代の山の雑誌、「岳人」、「山と渓谷」、カレンダーです。この頃私は市役所に勤めだしたころで、夏休みを利用して山へ登っていました。
友人に教えてもらって山の道具も一つずつ揃えてゆきました。下宿生活で貧乏だった割に、今から思うと結構高級なものを揃えています。独身時代の特権です。
送られてきた雑誌を読んでいるとその頃のことが浮かんできます。今ではネットに山の情報はあふれていますが、その頃は本で調べるしかなかったのです。ジュンク堂で登山地図や白地図を購入してルートを調べ、時刻表で電車やバスをチェックしました。
また、登山道具の広告も懐かしい。あれも欲しい、これも欲しいと思案していたころを思い出します。
結婚し子供たちがしっかり歩けるようになると毎年夏休みには北アルプス、八ヶ岳、南アルプスと家族で登山に出掛けるのが恒例でした。
今はすぐに購入して、用が済んだらすぐに捨てるという時代です。40年以上も前の山の雑誌、お兄様が自分が投稿した写真や記事を大切に保管されていた貴重なものです。読んでいると懐かしさがこみ上げてきます。
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