今年の夏の猛暑は耐え難いものでした。それでも9月になって、暑さが少しましになったかと思うと、ここかしこに秋の気配が感じられます。
アグリとの散歩中に、秋の印を見つけました。
藪の中から蔓が伸びて、それに楕円形の実が沢山ぶら下がっていました。アケビです。都会の人は何だかわからないでしょうが、田舎育ちの私にはすぐ判るのです。
子供の頃、稲刈りの手伝いをしていて、山に入ると紫色のアケビが樹にぶら下がっているのを採って食べたものです。バナナのような食感ですが、黒くて堅い種が一杯詰まっています。物のない田舎だから食べましたが、神戸では誰も採らないでしょう。食べられることも知らないでしょう。
街路樹の下に椿の実を大きくしたようなのが落ちていました。割れて栗のような実が飛び出しています。栃の実です。栗に似ていますが、先端のとんがりが有りません。
山深い所では、栃の実の鬼皮をはいで水にさらして灰汁を抜き、栃餅を作ります。素朴で美味しいお餅です。私の好物です。
神戸で見るのは珍しいですが、時々街路樹に植わっています。山間部育ちの方は懐かしいと思います。
アグリと歩いていると、眼には彩かに見えないけれど、秋は確実にやって来ています。
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