2015年9月23日水曜日

アシナガバチ、哀れ…

今年の春、部屋の横のモミの木に一匹のアシナガバチが巣を作り出しました。窓のすぐそばなので良く見えます。網戸があるので危険は無く、観察するのに最適です。一日中、一生懸命に巣を作っていました。


しばらくすると蜂が数匹に増え、巣もどんどん大きくなってきました。家人は早く殺虫剤をかけて退治しろと言いますが、懸命に働いている蜂を見るととてもそんなことは出来ません。頑張れ!と応援していました。


巣の直径が15センチくらいになるとそれ以上は大きくせず、子供を育てることに転換したのか、巣に寄りつく蜂が日々に多くなってきました。朝、日が昇ると巣の上に出てきて羽をはばたかせ元気に活動を始めます。飛び立っては、口に何かを咥えて戻ってきます。すると巣で待っていた蜂がそれを受け取り、巣の中に運び入れます。一日中働いて、暗くなると巣の下に集まって休みます。


10日ほど前のことです。あんなに活動していた蜂の姿が全く見えないのです。その時、アシナガバチの3倍ほどもある大きな蜂が、アシナガバチを咥えて飛び去っていくのを目撃しました。スズメバチです。アシナガバチの天敵です。


おそらく女王蜂を襲って捉えてしまったのでしょう。それ以来、その巣にはアシナガバチは戻ってきません。アシナガバチはスズメバチにかかると何も抵抗できないと書いてありますが、そのとおりです。


巣を襲うスズメバチ
いまは空っぽになった巣を見て、動物の生存争いの厳しさを思い知らされています。それにしてもアシナガバチが可哀そうです。どこか別の場所で営巣して冬になるまでに女王蜂を育ててくれればと思っています。





0 件のコメント: